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2017年 製薬企業の動向

長期収載品の苦戦により相変わらず国内市場は低迷、後発医薬品シェアの拡大も利益率の低下、利益率確保のためのドラスティックな構造改革

2016年3月期決算(2015年度実績)によると、国内主要製薬企業(27社)の総売上高は9兆8564億円(前期比3.7%増と前年度の2.4%を上まわり若干の回復基調がみられる。但し国内市場は2%程度の伸びで、総純利益は9347億円(12.8%増)海外売上高は4兆3386億円、海外売上比率は45.8%と過去最高を更新したが、国内市場の低迷を海外で稼ぎだすビジネスモデルが完全に定着した。

一方、後発品メーカーは後発品シェア80%以上に高める政府方針に伴い、2016年3月期の後発品専業大手3社と新薬系薬局系13社の後発品メーカーの業績が発表されたが、政府の後発品促進策の追い風を受け、昨年ほどではないが後発品専業3社は14.9%、後発品新薬系薬局系企業は伸長率11.7%と好業績であったが、ここ数年の度重なる薬価引き下げが影響し、数量増に見合った売り上げや利益が確保できない状況が見えてきた。大手後発品メーカーは2016年業績予想を下方修正し、2017年央までに70%の達成は難しそうな感がある。但し、大手製薬企業からAGを引き受けられる あすか製薬、第一三共エスファ、キョーリンリメディオ などのジェネリックメーカーは今後も優位な状況は続くであろう。

尚、今までは利益率の維持のためのリストラは人員削減や自社工場のCMOへの売却が中心であったが、昨年から目立った事業構造改革として、大手製薬メーカーの長期収載品事業の切り離しとしての売却やOTC事業の分社化、重点領域外の部門売却は2017年以降続くと思われる。昨年度は武田薬品の長期収載品部門をテバファーマシューティカルと設立した合弁会社へ、塩野義はインドのルピンの傘下の共和薬品へ、ノバルティスはインドのサンファーマへ、グラクソ・スミスクラインは南アフリカのアスペンに、アステラスはファンド系のLTLファーマへと、・・・また、OTC部門の分社化は塩野義、武田薬品。また、エーザイの消化器領域の味の素とのイーエーファーマへ、武田薬品は非重点領域の呼吸器領域をアストラゼネカへ、和光純薬は富士フイルムに消化器領域は日本開発センターへと・・・・・2017年も新たな事業売却があると思われる。

また、政府の薬剤費の抑制策からMRの立ち位置もこれから様変わりする可能性も見えてきた。MR認定センター発表の2016年度3月期末MR数は前年比522人減の6万4.135人と2年連続の減少となった。国内系、外資系企業とも大手製薬会社を中心にした従業員の削減がMRもその対象になった現れである。 新卒MRの採用も抑制されており、2016年のMR認定試験の受験申請者は前年を924人も下回り、3.566人となり、今までのような シェア・オブ・ボイス のMR活動は変わり、政府が進める 地域包括ケアシステム にどのような貢献するか。MRとして求められる役割の変化から活動の方向性も様変わりするであろう。

2017/4/20

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