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注目の新薬

*売上は薬価ベース、*参考:日刊薬業・薬事ハンドブック

2016年4月19日更新

2016年注目の新薬

2016年の注目は 発売1年目にして特例拡大再算定を受けた『C型肝炎治療薬』と 今年度大幅売上増が確定的な『抗がん剤領域』その中の『分子標的薬』『免疫チェックポイント阻害剤』」の動向であろう。

【C型肝炎治療薬】

国内に200万人に規模の感染者がいると推測されるC型肝炎では、今までリパビリンとインターフェロン製剤を組み合わせた治療が中心であった。2011年に経口プロテアーゼ阻害剤(テラビック)が発売され、3剤併用の治療が始まったが副作用の影響で治療の中心にはならなかった。2013年12月にジェノタイプⅠ型の経口C型肝炎治療薬ソブリアード(ヤンセン)が発売され、2014年の売り上げは165億円(対前年105億円増)とC型肝炎治療の中心となった。さらに2014年7月にダクイルザとスンベプラ(BMS)のGT1型に対するIFNフリー療法の登場。
2015年2月にはGT2型を適応としてソバルディ錠(ギリアド.サイエンシーズ)登場し、治療終了後のウイルス陰性化率は治療歴のない患者で97.6%、治療歴のある患者で94.7%と今までの治療法と比べ高い治療効果をもたらした。また2015年8月にはGT1型を適応とするハーボニー錠(ギリアド.サイエンシーズ)登場し、治療終了後のウイルス陰性化率は全治療の有無にかかわらず100%を達成する完全治療が達成できる画期的な新薬で、この・ソバルディ錠、ハーボニー配合錠は年間販売額が1000〜1500億円で予想の1.5倍以上のものについては、薬価を最大25%引き下げの 特例再算定発売1年にして受けた初めての薬剤となった。
2015年11月にGT1型を治療対象としたヴィキラックス(アッヴィ)が発売となり、この薬剤はハーボニーが使用禁忌となる重度の腎機能障害患者に投与可能。一方で重度の肝障害患者には投与禁忌となっており使い分けがポイントとなるが、ヴィキラックス(アッヴィ)はハーボニーが特例再算定を受け薬価が安いことからこの使い分けでの2016年の市場浸透はアッヴィの営業力にかかっている。このように目覚ましく治療効果を発揮するC型肝炎治療薬であるが高薬価であること。また、今後はC型肝炎患者にすべて投薬した場合の費用対効果でこの薬価が妥当なのか。など注目されるところである。

【抗癌薬】

2014年度の抗腫瘍薬全体の売上高は9,670億円(薬価ベース)で前年度比5.7%増となった。その中でも近年新薬参入が相次ぐ、抗腫瘍抗体医薬は2.450億円で前年度比25.6%増、経口の分子標的治療薬は1.780億円の前年度比23.1%と高い成長が続いている。
抗体製剤の中でも、アバスチン(中外、大腸癌治療薬)が2009年以降の適応拡大で875億円(前年度90億増)と拡大し、特例拡大再算定を受けた。また前立腺癌治療薬はイクスタンジ(アステラス)とザイティガ(ヤンセン)と大型新薬2剤が発売され、発売初年度にしてイクスタンジは149億円、(2015年度売上予想 日本280億円、海外2250億円)ザイティガは80億円(2014年度グローバル売上 2237百万㌦)を売り上げ、今後の適応拡大ともない大型化が期待される。
また、第4の抗がん剤として登場した免疫チェックポイント阻害剤の抗PD-1抗体 オプシーボ(小野薬品)は世界に先駆けて2014年度に進行性悪性黒色腫に適応で発売され、発売初年度に25億円の売上であったが、今までの抗癌剤では考えられなかった末期癌の状態から完解に向い10年の生存者も出ているほどの効果を持つ、その後あらゆる癌に適応拡大が期待できるため治験が進行中で、2015年12月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に適応拡大し、2016年の売上予想は財務省の試算では1兆7500億円、小野薬品の予測では1260億円と大きな開きがあるがいずれも特例再算定を受けることは間違いない。
またこの免疫チェックポイント阻害剤には現在5つの薬剤が小野のオプシーボに続き開発競争を繰り広げている。今後の抗癌剤治療の主力になることは間違いないであろう。