【世界初】食道がん向けがんウイルス療法「テロメライシン注」発売開始
【オンコリス】世界初の食道がん向けウイルス療法「テロメライシン注」発売開始 富士フイルム富山化学と提携し本格流通へ
岡山大学発バイオベンチャーのオンコリスバイオファーマは2026年8月21日、根治切除や化学放射線療法が適応とならない食道がんを対象とした腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン注(一般名:スラタデノツレブ / 開発コード:OBP-301)」の販売を開始しました。食道がんに対するがんウイルス療法の製品化は世界初となります。
8月13日付で保険適用(薬価収載)されており、販売提携先である富士フイルム富山化学を通じて全国の医療機関へ納入・投薬が進められます。
要点を簡潔に整理します。
岡山大学発バイオベンチャーのオンコリスバイオファーマは2026年8月21日、根治切除や化学放射線療法が適応とならない食道がんを対象とした腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン注(一般名:スラタデノツレブ / 開発コード:OBP-301)」の販売を開始しました。食道がんに対するがんウイルス療法の製品化は世界初となります。
8月13日付で保険適用(薬価収載)されており、販売提携先である富士フイルム富山化学を通じて全国の医療機関へ納入・投薬が進められます。
要点を簡潔に整理します。
1. 製品および発売の要点
| 製品名 / 一般名 | テロメライシン注 / スラタデノツレブ(再生医療等製品) |
|---|---|
| 効能・効果 | 根治切除及び化学放射線療法の適応とならない食道癌 |
| 薬価(保険適応) | 1瓶:3,102,489円(1クール3回投与で 9,307,467円/人) |
| 加算評価 | 有用性加算(10%)、オーファン加算(10%)、先駆加算(10%)をトリプル獲得 |
| 販売流通体制 | 富士フイルム富山化学に販売・MR情報提供活動を委託。初期80施設から300施設以上へ拡大予定 |
2. 作用機序と「第5の治療法」としての期待
がん細胞だけを壊す遺伝子改変ウイルス
ヒトアデノウイルス5型の遺伝子を改変し、がん細胞内で特異的に活発化する酵素「テロメアーゼ」の働きを利用して増殖する仕組みです。正常細胞を傷つけず、がん細胞内でのみ爆発的に増殖して細胞を破壊(溶解)します。
高齢者や重篤な併存症を持つ患者への新たな治療選択肢
食道がんは高齢患者が多く、臓器障害や身体的体力低下により標準治療(手術や強度の化学放射線療法)を受けられないケースが課題でした。本剤は内視鏡を用いて直接腫瘍内へ局所投与(2週間おきに計3回)できるため、身体的侵襲を低減した革新的な選択肢となります。
3. オンコリスバイオファーマの今後の展望
同社はテロメライシンの上市を機に、開発先行のバイオベンチャーから製品売上を計上する「製薬企業」への変革を宣言しています。
現在は下部直腸がん・肛門腺がんや頭頸部がん(喉頭がん等)への適応拡大に向けた臨床試験を進めているほか、海外(台湾・韓国・東南アジア・欧州等)でのライセンスアウトおよび導出契約も推進中であり、単一アセットで年間売上高100億円超および2030年までの黒字化を目指しています。
